ネットワークカメラ講座
IPカメラ(ネットワークカメラ)ビデオ監視は、ネットワークの知識が必要です。
ネットワークビデオ監視の基礎
基本的なネットワークビデオ監視の機器構成
大まかには下記の機器構成となります。
カメラ
ケーブル
スイッチ
ルーター
サーバー(NVR)
クライアント(モニター)

データ(ネットワークビデオ監視で使用する単位)
8ビット=1バイト(1文字)
1kB≒1,000バイト(約半ページ分の文)※実際には1,024バイト
1MB≒1,000,000バイト(約1分程度のビデオ容量)
1GB≒1,000,000,000バイト(約12時間のビデオ容量)
1TB≒1,000,000,000,000バイト(20台カメラ、約1ヶ月分のビデオ容量)

<ビットとバイト>
ビットは通信速度、バイトはストレージ容量での単位。ビットからストレージ容量を計算できます。

パケット
ネットワークカメラのデータはパケット(小包のようなもの)で運ばれます。
パケットはヘッダー(どこからどこへ)とデータ(録画データ)とトレーラー(データが正しいかチェック)から成り立ちます。

プロトコル
通信やデータ転送の規則。
   IP・・・インターネットプロトコル(パケットを正しく方向に向かわせるためのプロトコル)
   TCP・・・伝送制御プロトコル(各データパケットが正しく送信することを確認するプロトコル)
   UDP・・・ユーザーデータグラムプロトコル(データパケットの到着を確認しないプロトコル。
        オーバーヘッドを最小限に留めることができる)

OSIモデル
通信機器の持つべき機能を階層構造に分割したモデル。階層のことを「レイヤ」と呼ぶ。
 第1層(物理層)/第2層(データリンク層)
   ・・・ネットワークケーブルとコンピュータ。通信を可能にする最初のステップ。
 第3層(ネットワーク層)/第4層(トランスポート層)/第5層(セッション層)/第6層(プレゼンテーション層)
   ・・・中間層。
 第7層(アプリケーション層)
   ・・・監視ビデオを表示するインターネットエクスプローラーなどのウェブブラウザ。

MACアドレスとIPアドレス
カメラには個体に固有のMACアドレスがあります。固有の識別子。MACアドレスだけではパケットを送ることはできません。
パケットを送るために必要なのがIPアドレス。固有ではなく変更、割当が可能。

・グローバルIP/プライベートIP
   グローバルIP・・・・インターネットに接続された機器に一意に割り当てられるIPアドレス
   プライベートIP・・・会社や家庭などの組織内(ローカル)で一意に割り当てられるIPアドレス

・静的IP/動的IP(DHCP)
   静的IP・・・常に同じIPアドレス。切断、再接続を繰り返しても同じIPアドレスが割り当てる。
   動的IP・・・DHCP。一時的に割り当てるIPアドレス。再接続するたびに異なるIPアドレスを割り当てる。
ネットワークをデザインする
ネットワークトラフィックを分離する
・サブネット
既存のネットワークインフラを利用してカメラを構築できる利点があります。
ただし、同一インフラにネットワークと他のネットワークが混在する場合、トラフィックを分離したほうが、良い場合があります。
その方法の一つがサブネットを割り当てる方法です。

・VLAN(バーチャルプライベートネットワーク)
仮想サブネットとも呼べる。ネットワークを任意に分割することができ、システム同士がお互い干渉することもなくなります。
スイッチのポートが特定のVLANに所属するように設定させると、そのポートに接続したデバイスは、同じVLAN上の他のデバイスのみと通信することができます。
通常サブネットとVLANは組み合わせて構成され、各サブネットは固有のVLANを使用します。

遠隔監視する
・VPN(仮想プライベートネットワーク/バーチャルプライベートネットワーク)
距離が離れている場所と場所との通信の場合に利用する。インターネット上にセキュリティーを確保した伝送用のトンネルのようなもの。送られるデータは暗号化されます。
VPNは通常ルーターで作成されますが、クライアント側にソフトウェアをインストールして作成するケースもあります。
コスト低で、1対多の接続が容易な点が最大のメリット。

ネットワークトポロジ
コンピュータネットワークの接続形態です。ネットワークにおいて、パソコン・サーバ・スイッチ等の機器(ノード)がどのような形で接続するかを表します。
代表的なネットワークトポロジには「バス型」「スター型」「リング型」などがあります。
ビデオ監視の場合は、スター型または冗長化したスター型トポロジを使用してください。(下図を参照)
(※デイジーチェイン型は脆弱なシステムの為使用しないでください)

・スター型トポロジ
スター型トポロジは、1つの集線装置(ハブやスイッチ)に複数のノードを接続するトポロジのことです。
1本のケーブルに障害が発生した場合でも他のノード通信に影響はありませんが、集線装置に障害が発生するとすべてのノード通信に影響を及ぼします。
下図のネットワーク接続例 をご参照ください。

ケーブルを確認する
ケーブルの種類
・ツイストペアケーブル
一般的にLANケーブル。UTPやSTP。一般的に10Mbit/s~1Gbit/s。
カテゴリに分類されビデオ監視の場合、実際には5e以上を選定最大距離100M
電波障害(EMI)が起きやすい場合がある。その際はシールド付ツイストペアケーブル(STP)で軽減される。コスト低。

・光ファイバー
長距離でスイッチやルーターと接続。一般的に100Mbit/s~40Gbit/s。最大距離40km。電波障害(EMI)が起きにくい。
ビデオ監視の場合、メディアコンバータが必要。コスト高。

帯域幅と階層
帯域幅はネットワークで流すことの出来る情報量を示しています。帯域幅が高ければ高いほど更に多くのデバイスが混雑することなくケーブルを使用できるようになります。
ネットワークの階層構造に注意すると、上位になればなるほどより帯域幅が必要になります。たくさんのデバイスが同じ接続ケーブルを共有するためです。
ネットワークを設計するとき、異なるデバイスは異なる方法でデータを転送し、帯域幅に仕様も異なることに注意してください。

帯域幅と容量
ネットワークが混雑すると、交通渋滞で目的地に時間通り到着しないように、ビデオ監視では一時的に停止したり、フレームが固まったりします。
十分なマージンをとることが、ネットワークを安定させることにつながり、のちにより多くカメラを接続する必要がでたときでも可能とします。
業界標準で最先端のビデオ圧縮を使用することでネットワークの流れるデータを最小限に抑えることも重要です。

電源を確認する
PoEは、電源供給とデータ通信を同じケーブルで使用できるものです。カメラ設置に関して電気工事士が不要で、実現的でコスト削減に役立ちます。
また停電対策としてもより強固なソリューションです。ネットワークの電源を安定供給するために無停電電源装置(UPS)が多くの現場で設置されています。
電力が供給できない場合、UPSのバッテリーから電力を供給できる為、より安定したネットワーク構築が可能となります。

ネットワークビデオ監視において、カメラの設定により帯域幅とストレージ容量が変化します。
下記内容を事前にご確認ください。

・ カメラ台数
・ 通常録画 or モーションサーチ録画
・ フレーム数
・ 解像度
・ 必要な録画時間

ビデオ監視には上記の内容をふまえた上で、最適なソリューションを構築してください。

カメラ1台あたり
録画解像度 フレーム数 ビットレート(転送値)範囲
※参考値
推奨ビットレート(転送値)
※参考値
720P 10 869~5120 1024
20 1536~8192 2048
30 2560~8192 4096
1.3M 10 1024~6144 1024
20 2048~8192 2048
30 3072~8192 4096
1080P 10 1792~8192 2048
20 3584~8192 4096
30 5120~8192 6144